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作成日時:97/05/05 23:08


福井県の環境放射線監視体制

原子力監視センター視察

1.概要

 本県の環境放射線モニタリングは、県内最初の原子力発電所である敦賀発電所1号機が運転を開始する以前の昭和39年から、衛生研究所において放射線量や農作物、海産生物等の放射能濃度の測定を開始した。

 その後、衛生研究所に放射能課および環境放射線監視センターを設置するとともに、放射線量等を連続的に監視する「環境放射線監視テレメータシステム」を設置するなど、監視体制ならびに設備の充実・強化に努め、昭和56年には敦賀発電所放射能漏出事故を発見するなど、全国に誇れる環境放射線モニタリングを実施してきた。

 平成7年に県内15基目の高速増殖原型炉もんじゅが運転を開始するに当たり、環境放射線モニタリングのより一層の充実を図るため、「原子力環境監視センーター」を発足させた。発足に当たり、県内原子力発電所の運転状況および各施設設置者が測定している環境放射線などの情報を収集・表示する「原子力環境情報ネットワークシステム」を設置するなど、監視・広報機能の充実を図っている。

2.環境放射線監視テレメータシステム

(平成8年度設備更新)

目的:原子力発電所周辺環境の安全を県民全体で確認していく県民総監視体制の確立

設置:昭和51年10月運用開始

特長:放射線等の観測からデータ表示まですべて県で実施

   24時間連続連用

   測定データの詳細な解析・評価が可能

設備:原子力発電所周辺13ケ所の観測局(データ測定)

   *空間線土率・計数率、浮遊じん中の放射能濃度、気象状況

   原子力環境監視センター内の中央監視局(データ収集・表示)

   11市町村の副監視局(データ出力・表示)

3.原子力環境情報ネットワークシステム

目的:環境安全広報対策のより一層の充実を図る

設置:平成7年4月運用開始

特長:施設設置者が発電所内外で測定している放射線量等の環境情報や発電所の運転状況を提供するシステムとしては、全国の自治体として初めてのもの

   24時間連続運用

設備:施設設置者が設置した観測局(データ測定)

   *:発電所運転状況(15基)、放水ロモニタ(10カ所)、

     空間線量率(58観測局)、気象状況(29観測局)

   原子力環境監視センター内の計算機システム(データ収集)

   原子力環境監視センター内のハイビジョンシアター(データ表示)

   副監視局で、データ出力・表示できるよう整備(平成8年度)

   空間線量率の観測局を2局設置(平成8年度)


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