この提案は、97年8月18日に茨城県議会広報委員会委員長宛に提出された「茨城県議会のインターネット情報提供についての私見」をWEB上に再掲載したものです。
提案中の資料は97年8月15日現在での資料です。 皆様のご意見をお待ちしております。 |
県議会での議論を積極的に県民に公開し、県民の県政への参画意識を高めることは、今後の茨城県発展のために必要不可欠な課題です。
また、行政や議会に対する県民の情報公開を求める声は日増しに高まり、地方公共団体の情報は、住民の税金で蓄えられた住民共通の財産であり、その公開は住民の権利であるという考え方が一般化しつつあります。
こうした状況の中、茨城県議会では、従来、本会議の傍聴や議事録の公開、委員会の報道機関への公開などを通して、議会情報を公開してきました。
また、全国的にもレベルの高い「県議会だより」を発行し、また、地元ラジオ番組等を利用して、積極的な県民への議会広報をも行ってきたところです。
しかし、欲しい人が、欲しい情報がいつでもどこでも得られる体制には、ほど遠いのが実情です。
県議会での情報は、本会議の議事録だけでも莫大な量に及びます。更に、委員会の記録など、提出資料などを含めるとその量は想像を絶するものがあります。
こうした資料のどれを公開し、どれを非公開とするかは今後の論議を待つとしても、議会情報を県民に提供する方策を検討し、新たな可能性を模索する努力を続ける必要があります。
さて、国内におけるインターネットの普及状況は、ここ数年目を見張るものがあります。統計上の数値で見る限り、5件に1台のパソコンが家庭に普及し、その内2割が通信回線で結ばれていると言います。
こうしたインターネットの進展を見るとき、議会広報並びに議会情報の提供媒体として、インターネットのホームページを活用することを時代の趨勢といっても過言ではありません。
国においては、いち早く参議院が議会のホームページを試験的に運用しております。衆議院もこの春からホームページで情報提供を開始しました。
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http://www.sangiin.go.jp/index.html |
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http://www.shugiin.go.jp/index.html |
衆議院のホームページの内容
衆議院の案内 | |
衆議院議長のメッセージ | |
国会について | 国会の地位 |
国会の組織 | |
国会の権限 | |
議員の地位 | |
召集と会期 | |
開会式 | |
施政方針演説 | |
本会議と委員会 | |
議案の審議 | |
両議院関係 | |
国政調査 | |
閉会中審査 | |
請願 | |
参議院の緊急集会 | |
裁判官訴追委員会 | |
国会施設案内 | 国会議事堂 |
衆議院議場 | |
委員室(第1委員室、第11委員室、第18委員室) | |
中央広間 | |
御休所 | |
衆議院の構成 | 衆議院の役員等一覧 |
会派別所属議員数 | |
衆議院議員一覧(50音順) | |
氏名の正確な表記 | |
会派の正式名称 | |
本会議・委員会等について(議案審議経過を含む) | 本会議 |
議事日程 | |
議事経過 | |
本会議録 | |
議案審議経過 | |
委員会 | 常任委員会と特別委員会(種類と役割) |
委員会開会 | |
委員会経過 | |
各常任委員会の委員数、所管事項等(含委員名簿) | |
各特別委員会の委員数、設置目的等(含委員名簿) | |
政治倫理審査会 | |
各種手続きの案内 | 請願・陳情について |
請願の手続き | |
請願処理の概要図 | |
請願書式例 | |
陳情の手続き | |
国会参観(衆議院)の手続き | |
会議録等刊行物の閲覧及び購入方法 | |
衆議院議員の資産等報告書等の閲覧案内 | |
憲政記念館について | |
お知らせ | |
事務局・法制局について | 事務局(組織、職務内容) |
法制局(組織、職務内容) | |
国会関連リンク集 |
都道府県レベルでの議会広報でのインターネットの活用状況は、ほんの一部の都道県に限られております。
議会の独自のホームページを持っている県は、埼玉県1県のみです。
埼玉県議会のホームページの内容は、(埼玉県議会http://www.sphere.ad.jp/s-gikai/)
議長あいさつ | ||
新着情報 | 更新リストです。新しい情報にはここからリンクしています。 | |
県議会のあらまし | 県議会のしくみ | 県議会ではどのようなことをしているのでしょうか。ここで分かりやすく紹介します。 |
議案の流れ | 提出された議案が可決されるまでを紹介します。 | |
傍聴 | 本会議の傍聴についてお知らせします。 | |
請願 | 請願はみなさんの権利です。請願の方法についてお知らせします。 | |
議員名簿 | 各議員を選挙区別に紹介しています。 | |
委員会 | 委員会の所管事項、委員名簿を委員会別に紹介しています。 | |
定例会の概要 | 県議会で審議されたことを定例会ごとにお知らせします。 | <平成9年度>
<平成8年度>
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バーチャルツアー | 議事堂内を見学してみませんか。本会義場コースと資料室コースを用意しています。 | |
サロン | アンケート | みなさんのご意見をお待ちしています。ぜひ、ご協力ください。 |
メールサービス | 県議会の日程や、このホームページの更新情報などをメールでお知らせします。登録はこちらまで。 | |
県議会クイズ | 景品が当たるクイズです。どしどしご応募ください。 | |
広報紹介 | 会議録、広報紙、テレビ定例会の模様をお届けしているものを紹介します。 | |
リンク | 県内の市町村、県関連のホームページなどにリンクしています。 | |
ヘルプ |
なお、大分県議会のホームページがありますが、このホームページは、県議会の公式ホームページではなく、安部せいゆう議員が個人の立場で運営しているホームページのようです。氏のご努力には大いに敬意を表しますが、ホームページに運営主体が明記されておらず、公式な議会のホームページと誤解されているところもあるようです。紛らわしい公開の方法には疑問を感じます。
そのほか、独自のホームページは持たないまでも、知事部局のホームページ内に開設している議会があります。
各議会の掲載内容の一覧は下記のような内容となっています。
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独立した埼玉県議会のページを除いては、議会の広報的な面での掲載がほとんどで、情報の公開のレベルには遠く及ばないのが実情です。
特に、議会議事録を収録したページは埼玉県と鳥取県の2県のみであり、非常に寂しい結果である。議会の議事録が掲載されないページが議会のホームページといえるのかと疑問さえ感ずる。
また、データベースとしての最低限の機能であるサーチエンジンを搭載しているページは岡山県議会のみで出会った。(県議会のページにサーチエンジンが搭載されているというよりも、県のページに搭載されたエンジンで議会のページも検索できると言った方が正確な表現)
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http://thomas.loc.gov/ |
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http://www.senate.gov/ |
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http://www.house.gov/ |
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http://www.loc.gov/ |
アメリカの議会情報は、量と質は日本のそれを大きく凌駕しています。議案の作成過程からインターネット上に掲載されていることなど大いに驚かされます。アメリカ連邦議会情報(http://www.loc.gov/)などは、通常国会毎(例えば今年度は第105回国会になります)に膨大な量のホームページが造られていました。国会議員、全員がインターネットの電子メールアドレスを持ち、個人のホームページにリンクがはられています。議会の寄せられるメールの数やアクセスの数は想像を絶するものがあります。
こうしたアメリカの議会ホームページと日本のホームページとの決定的な差は、2点に凝縮されると思われます。
その第一は、インターネットホームページが議会情報の公開の場と位置づけられていることです。国民の税金で集められて議会での情報は全て国民に属する。この発想がホームページ全体に貫かれています。国防など一部の内容を除いて委員会、公聴会や審議会などの情報が掲載されています。その掲載のスピードも会合が開かれてから数日を経ずして掲載されています。衆議院や参議院が2〜3ヶ月程度を要しているのとは比べようもありません。さらに、そうした情報がデータベースとして整理されています。具体的にはサーチエンジンという検索プログラムに登録され、キーワードを入力することによって全文ないしは索引から検索が行われ、欲しい情報がすぐに手にはいるしシステムが確立しています。
その第2点は、議員個人のホームページが充実していることです。議案の一つ一つに対する議員個人の意見が明確に記載され、賛否態度が明記されています。ここにもサーチエンジンが搭載され、読者は議員の個別問題に関する考え方について簡単に知ることが出来ます。議会のホームページと議員個人のホームページはリンクされていますので、簡単に行き来することができます。
以上のように国内とアメリカの議会ホームページに概要を踏まえた上で、茨城県議会のホームページのあり方をまとめてみました。
平成9年度中の運用開始を目指すこと。
インターネットのような新しい媒体での議会公報では、試行錯誤は付きものだと思います。新聞やテレビ、ラジオなどの媒体と違ってその経費は割安です。議会広報委員会などの場で早急に検討を行い。平成9年度中に運用を開始すべきだと考えます。
また、開設に当たっては、本来知事部局のインターネットホームページ(http://www.pref.ibaraki.jp/)とは独立したサーバーを設置し、運用することが望ましいと思います。しかし、現状では、知事部局の運営するサーバーが、容量や能力的に余裕もあることから、本格運用するまでの間はサーバーに同居することやむおえないと思います。
内容的には本会議議事録の掲載は大前提。委員会審議も各会派の了解のもと公開を前提に検討すること。
議会のホームページは単なる広報媒体としての枠を越えて、新聞やラジオ・テレビ、議会広報紙では掲載できない内容を掲載することに本来の意味があると思います。本会議の議事録の全文掲載は議会のホームページの核心部分であると思います。さらに、委員会審議録の公開は、県議会の重要な意志決定の過程を県民に知らせることが出来ます。早急に各会派間で話し合いを持ち、委員会審議録の公開に踏み切りべきだと思います。
茨城県議会のインターネット情報の内容としては、以下のような内容が最低限必要だと思います。
- 議長挨拶
- 議会の仕組み
- 議会の構成
- 議員名簿・議員紹介
- 議員の選挙区ならびに選挙の結果
- 本会議日程
- 本会議審議経過(議会公報の転載)
- 本会議議事録
(速報版と正式版とを用意し、速報版は1週間以内の掲載を行う。
本会議議事録は、平成6年12月の議員改選後の内容を掲載する)
- 委員会構成
- 委員会審議経過
- 委員会会議録
- 委員会視察の報告
- 誓願の審査経過
- 意見書・決議
- 誓願・陳情の仕方
- 傍聴の申し込み方
- 広報誌、ラジオ・テレビなどの議会広報の紹介
- 議会情報公開の案内
- リンク
- 読者からの意見箱
- その他
インターネットホームページにサーチエンジンを搭載し、県議会議事録データベースを構築すること。
早急にインターネット上での情報提供を開始する必要性は前述したとおりです。同時に、議事録データベースの構築を行う必要があります。過去の県議会議事録を電子データ化することは、新議会庁舎移行に伴って是非とも実現したい課題です。
他県においては、岡山県のホームページにはサーチエンジンが搭載されているため、議会のデータも検索が可能となっています。知事部局のホームページとの連携を図る中で、早急に導入を検討していく必要があると思います。
いずれにしても、インターネットホームページの開設のよって茨城県議会がより県民に身近なものとなるよう、県議会広報委員会が主体となって、努力して行かなくればならないと思います。
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