消費税引き上げ反対ロゴ

 Copyright Yoshihiro IDE (e-mail:y_ide@jsdi.or.jp) 最終更新日:1997/APR/18

消費税反対の絵  ついに4月1日を迎え、消費税率は5%に引き上げられました。
 引き上げ後も、全国のみなさまから毎日多くのご意見をいただいております。
 できるだけ直接ご返事を出すようにしておりますが、忙しさに紛れて全てのご意見やご質問にお答えできません。
 このぺージでは、主なご質問・ご意見をご紹介させていただきます。

意見交換


 消費税が5%になり、社保本人の2割負担、老人医療費の負担額増しなど、政府は国民の心理を無視して、お金集めに必死になっている様に見えます。国民を苦しめるそんな政府の人達に、ぜひ「発想の転換」と言う言葉を考えてほしいと思っています。その考えを誰でも理解し易いように童話にしてみました。ぜひ読んでみて意見聞かせて下さい。

     王・様・失・格

ある所に小さな国があった。
その国の王様はとてもお金が好きだった。
王様はお城に住んでいたが、もっと立派なお城にしたいと望んだ。
そのために住民たちの税金を上げようと考えた。
その国には王の側近であるヨゼフという男がいた。
彼は若いが頭がいいので王様がじきじきに側近としたのだ。
ヨゼフは王様の考えに反対した。
彼はこう言った。
「王様、民からお金を集めたいならば税金を上げてはだめです。税金を下げればよいのです」
王様はびっくりした。
「なぜだ。下げれば世にお金が入らなくなるのではないか」
「いいえちがいます。民達は税金が下がったことで喜び、裕福な気持ちでいろんな物を買ったり、贅沢をするでしょう。よって、お金をいままで以上に使って国にお金が集まると言うことです」
「ほうそうか、それはすごいぞ。すぐにやってみよう」
王様は民達に税金を下げることを伝えた。
民達は喜んで王様を称えおまつりをはじめ、多くのお金を使った。
おかげで王様は新しいお城を建てることができた。
ある日王様が、ヨゼフに言った。
「このごろ国の中で働く若いものたちが少なくなった気がするがどこに行ったんじゃ、老人ばかりでは国の 労働力が落ちてお金が集まらなくなるではないか」
「そうですね。特に外国へ出国する若者達が多いようです」
王様は少し考えて言った。
「では、若者達の出国を法で禁じよう」
ヨゼフはあわてて答えた。
「それはおやめ下さい」
「では何か良い方法でもあるのか」
「はい。彼らに住まいを与えるのです」
「...何、それは正気か」
「ええ。彼らはこの国が嫌いなために出国するのではなく、この国の土地の値が高いために住まいを建てら れず、落ち着ける場所を求めて出国するのです。だから住まいを与えることによって、国に戻ってくるはず です。そしてまた国にも活気が戻るでしょう」
「うん、なるほど。それではさっそく若者達に住まいを与えるとしよう」
王様は民達にこのことを告げると、さっそく家を建てさせた。すると外国から若者達がみんな帰ってきて、 国が見違えるほど活気に満ちてきた。
またある日王様がヨゼフに言った。
「今度外国に輸出する物をいつもの2倍にしてお金を集めようと思うのだが、民達に休みを減らしてもっと 長い時間働くよう伝えようと思うのだがどうだろう」
「もし生産を2倍にしようと思われるならば、民達に休みを今の2倍与え、働く時間は同じで、2倍の賃金 を与えればうまくいくでしょう」
王様はびっくりして、
「...どうしてそうなるのじゃ、いくら考えてもうまくいくはずはないと思うのだが。なぜ2倍の休みな のじゃ」
ヨゼフは説明を始めた。
「2倍の生産物を造るには2倍の労働力が必要になります。その疲れも2倍になるので2倍の休みを与えな ければ民達は体力がもちません」
「ふうむ...ではなぜ働く時間を長くしないのじゃ」
「彼らに仕事の充実感を与えるためです。短い時間に今まで以上の仕事ができることで、仕事をやりとげた 充実感が生まれます。もし長い時間を今まで通りに働かせたら、民達はその時間の長さだけに、疲労感と束 縛感だけを覚えるでしょう。民達は長い時間で、喜びよりも辛さだけを感じるようになります」
「...では2倍の賃金を払うことで世の利益は以前より多くなるのか」
「王様、ちょっと金貨を十枚貸してもらえますか」
王様は召使いに金貨をもって来させた。
「ここに王様の金貨があります」
と、まず5枚の金貨をテーブルの上に重ねた。
「そして私の金貨をここに置きます」
とその隣に1枚の金貨を並べた。
「王様の金貨を利益の全てとしましょう。私の金貨を民達の賃金とします。ここでの金貨の差4枚が王様の ものです。さてここで5枚の金貨を2倍の10枚にします。そして民達に賃金である金貨を2倍の2枚にし てみると、その差は8枚となります。王様の利益も2倍になったわけです。そしてなにより、民達は賃金が 2倍になったことで、働く気持ちも2倍になるでしょう」
「おお、それはすごいぞ。すぐに民達に休みと賃金を2倍にすることを伝えよう」
さっそくそのことを聞いた民達は喜んで働き、生活は潤いもちかち国は活気付いた。小さな国はその内大き な国になって行った。
王様はヨゼフの活躍に褒美を与えることにした。
ヨゼフは、「遠くの国にもっと栄えた国があるのでそこへ旅をしてきたい」と願った。
王様は快く許し、多くの金貨を与えて旅に出してやった。
しばらくしすると、王様はヨゼフがいないうちにもっとお金を増やそうと考えた。
そこで王様は税金を半分にして民達に豪邸を与えてやり、賃金を4倍にしてやると伝えた。王様は今の4倍 のお金が入ってくると思ったのだった。
しばらくすると、税金で集まるお金は少なくなり、生産の数も少ない量しか造れなくなって行った。
民達に反乱が起きて、国が荒んで行った。
国から出国する民達も多くなったとき、ヨゼフが旅から帰ってきた。
ヨゼフは国の有様を見て驚いた。
すぐに民達から話を聞いて、王様の失敗だとわかった。
「税金が少なすぎると、いくら民達がお金を使っても集まるお金は少ししかない。豪邸を与えれば民達は外 へ出ようとせず、家でくつろぎ物を買うこともなくなってしまう。4倍の賃金を出してしまったら、潤いす ぎて働く気もなくなってしまう。それぞれが自立しすぎて団結力も無に等しくなる。なんてことを王様はし てしまったのだ」
それからも民達の反乱は止まらず、ついにお城まで襲い王様を国外追放にしてしまった。
やがて民達は落ち着きを取り戻し、ヨゼフのことを知った。
民達は、「ヨゼフこそわが国王にふさわしい。」と言って、ヨゼフを国王とした。
国王となったヨゼフは国を建て直し、いつまでも民達の生活と国の繁栄を願って暮らしていった。

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 いきなりで恐縮ですが、私の記憶が正しければ以前新進党は5パーセントを上回る7パーセントの消費税を掲げていたのではないでしょうか?
 一体どういった経緯で増税の反対をするのですか?
 5パーセントでは新進党の掲げた7パーセントよりも少なすぎる、ということですか?
 勉強不足で申し訳ないのですが、確か新進党は2000年までの増税の凍結を決定していたように思われますが、本当にそんなに(増税)を待てるのですか?
 待てると言うなら、その根拠は何ですか?
 またそれを実行できるのですか?
 責任のある政党なら増税はある意味で、必要不可欠なのではないですか?
 それとも新進党は責任政党としては存在しないのですか?
 選挙の為ですか?
 新進党の義務は国民に増税の必要性を説くことではないのですか?
 新進党にしか出来ないことだと思うのですが、甘いですか?
 私は責任政党としての新進党を切望します。


 私は、新進党員ではないのですが、「責任政党としての新進党を切望します」との励ましのお言葉に勇気がでます。
 別のページでも説明しておりますが、小沢党首と細川元総理大臣の考え方を整理しておきたいと思います。

小沢党首は消費税lO%を主張したのでは?
  1. 小沢党首は、昨年12月の党首選の時の公約で「経済・社会をよくするために、所得税・住民税を半分に減税する。法人税の実効税率を現行の50%から45%に引き下げる」と主張しました。
  2. その上で、「景気の現状を踏まえ、平成9年4月1月に予定されいる消費税の引き上げを中止と、経済の構造改善を進め5年経過後に6%に、10年経過後でも10%以下に抑える」と主張したのです。
  3. したがって、現在、新進党が税率引き上げ反対を主張しているが、小沢党首は来年4月1日からの引き上げを中止とはっきり言っており、なんら矛盾しないと思います。

細川元総理は国民福祉税7%を主張したのでは?
  1. 細川元総理大臣は、国民福祉税として7%を打ち出しました。と、同時に政府組織の抜本改革を含めた歳出の見直し、高齢社会に対応できる福祉施策、不公平税制の見直しが前提であることを強く主張しました。
  2. また、真の国民負担のあり方、負担の合理化を検討するために、国民福祉税を基礎年金の国庫負担とリンクさせるという、「消費税の福祉目的税化」も視野に入れたうえの構想であり、単なる税率引き上げではないのです。

 新進党の消費税凍結の論拠はいくつかあると思いますが、その一つに景気の回復のためという理由があると思います。

 民間の各機関が、消費税引き上げの経済効果を予測しています。

調査機関の試算した消費税引き上げの影響

調査機関消費税引き上げの影響特別減税廃止の影響
三菱総研消費が▲1.1% 
朝日生命消費が▲1.8%消費が▲0.4%
あさひ銀行GDPを▲0.7%GDPを▲0.3%
住友総研GDPを▲0.76%GDPを▲0.15%
富士総研GDPを▲0.6%GDPを0.3%

 上記のように、いずれの試算でも、経済成長率を1%近く押しとどめることになり、消費行動へのブレーキ効果(クーラー効果)も高いことが懸念されます。
 景気が悪くなると、当然国の税収がさらに落ち込むことになります。
 新進党の消費税凍結の理由がここにあります。消費税を引き上げて、5兆円の税収を確保したとしても、それ以上に所得税や法人税が落ち込めば、大変なことになってしまうわけです。
 バブル時期、もっとも法人税が多かったときは、18兆円の税収入がありました。今は、約13兆円です。景気さえ良くなれば、それだけで消費税引き上げ分の税収が確保できるわけです。
 そういった意味で、現状の景気では、消費税を引き上げできる環境ではないのが現実だと思います。
 増税は、極端に言うといつでもできます。増税に頼らず、行政改革と、景気回復によって現状の財政危機を克服する政策が最も必要な時であると思います。

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 はじめまして 早速ですが、質問があります
 消費税が導入された当時、企業、商店等が消費者の税金を預かり、それを納税することとなっていたと思われますが、当時、その徴収義務免除との項目が有ったはずですが、その項目はどのようなものだったでしょうか?
 そして、それはどのようなものだったかか詳しく説明していただけますか?


 徴収義務免除という言葉の意味が良く理解できませんが、消費税の免税事業者制度というものがあります。
 課税売上高が3000万円以下の事業者は、消費税を国庫に納める必要はありません。
 消費税が5%に引き上げられても、この制度は存続することになっています。
 厳密に考えると、消費者から預かった消費税が国庫に入らないと言うことになります。
 しかし、仕入れの消費税は払っているわけですし、事業者の手元に残る消費税(益税)も金額は少額で、零細な事業者を保護するためにこのような制度が設けられました。

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 消費税の引き上げ幅2%のうち1%は、創設される地方消費税として、地方自治体にそっくり充てられる。凍結となれば、自治体の財源に穴が開き、住民サービスにも影響がでる。にわか凍結論の浮上に「とんでもない」と怒る自治体の首長は少なくない。(読売新聞10月8日付・論考96・税負担に甘言無用・読売新聞経済部長久保伸太郎氏)


 大新聞の一面を飾る署名記事が、読者に誤解を与えるようでは困る。
 「消費税の引き上げ幅2%のうち1%は、創設される地方消費税として、地方自治体にそっくり充てられる」と氏は述べている。この書き方では、読者は、あたかも1%分が地方に財源としてプラスになるように誤解しないだろうか?
 現在、地方贈与税として、消費税の20%が地方に配分されている。つまり、消費税額の0.6%が地方財源となっているのである。(その他、地方交付税として交付されているものもある)
 したがって、消費税5%に引き上げられた場合の地方分のプラスは0.4%にしかならないのである。
 正確に記事を書かれるのであれば、「消費税の引き上げ幅2%のうち1%は、創設される地方消費税として、地方自治体にそっくり充てられる。現在の地方贈与税が0.6%であるから、差し引き0.4%が自治体の税収増となる」と、書かれなくてはならない。
 「税負担に甘言無用」との結論に、その理由を無理矢理こじつけた文書という批判を被っても、久保氏は如何に答えるのであろうか?

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 私は消費税引き上げ賛成です。20%くらいにすべきと思います。
 その分所得税(主に源泉徴収分)、住民税を引き下げるべきと思います。
 世の中には脱税や、節税等で本来払うべき直接税を収めていない人が多すぎます。
 我々サラリーマンは所得のすべてを大蔵省に監視されていますが、個人事業者や農家などは自分の所得をどうとでも操作できます。これこそ不公平税政ではないでしょうか?
 低所得者が割を食うという意見もありますが、最低賃金の引き上げや、公定歩合引き上げ、年金の増額(10%程度)で十分賄えると思います。
 その財源はもちろん引き上げた消費税です。
 たくさんもらう人は、たくさん使うから税金も多い。
 少ししかもらわない人は、少ししか使えないから税金は少ない。
 これこそ、公平な税金と思います。
 個人事業者の申告分をすべてチェックするためには大蔵省主税局の人間を300万人くらいに増員しなければなりません。
 消費税なら、単純に売り上げの何%ですから、簡単に済みます。
 日本のGNPは約400兆円程度と思いましたが、消費税を20%にすればそれだけで80兆円です。国家予算をすべて賄えます。


 私も、税率は慎重に検討するとして、基本的な考え方としては、お考えに賛成です。
 小沢一郎の考え方も同じだと思います。
 であるならば、なぜ今、消費税の据え置きにこだわるのか?
 その理由は2つあります。
 理由1 消費税の引き上げが景気の後退をもたらすから
 理由2 行政改革を断行し、国家支出を切りつめることが先決だから
 景気を回復させ、行財政改革を成し遂げる。
 その後(同時並行かもしれませんが)に直間比率を見直す抜本的な税制改正を行う。
 これが取るべき方途であると思います。


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 減税による景気浮揚をはかった米国のレーガノミックスは、失敗として既に国際的に評価が定まっている。
 新進党の18兆円減税による景気回復・経済活性化策も、同じ轍を踏むことになる。
 愚策としか言いようがないのではないか。


 レーガノミックスが米国産業の構造転換に大いに役立っており、80年代に産業のソフト化を達成したアメリカ経済が、90年代に入り、活況を呈していることは周知の事実である。
 レーガノミックスが失敗とされるゆえんは、当初、大胆な財政支出の削減をプランに入れていたにもかかわらず、「強いアメリカ」を標僕するレーガンが、軍拡路線をとり国防関係予算を拡大したために、結局、他の分野の財政支出削減も失敗に終わり、巨額の財政赤字・貿易赤字を生むに至ってしまったからである。
 新進党は、聖域をいっさい設けず財政支出を削減し、国・地方を通じた行政改革によって経費を20兆円削減することを政策としている。
 また国防予算を拡大することは絶対にあり得ない。
 したがって、レーガノミックスと同じ轍を踏むことはないと確信する。


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