井手県議、橋本知事・玉井県警本部長に提案書を提出
2000年9月5日、井手県議は「インターネット対応型携帯電話」(i-modeなど)による県民情報の提供について、橋本昌県知事、玉井篤雄県警本部長、花岡洋文企画部長、長島徳一郎生活環境部長に提案書を手渡しました。
この中で井手県議は、@i-modeに対応する県のホームページを開設すること、A原子力防災対策としてi-modeでの情報発信を行うこと、B犯罪捜査のため指名手配情報、盗難車情報などを発信すること、の3点を提案しました。
こうした井手県議の提案に対して、花岡企画部長は早急にi-mode対応ページを開設すると回答。長島生活環境部長は、具体的に検討することを約束しました。
以下、提案の全文を掲載します。
インターネット対応型携帯電話の活用について
日本における携帯電話の普及は目を見張るものがあり、既に固定回線の電話の台数を上回っています。更に、携帯電話にインターネットの機能を付加したi-modeなどの携帯電話サービスは、その契約台数がこの夏、1千万台を突破しました。
こうした携帯電話の普及は、行政の住民への情報伝達・住民広報のあり方を大きく変えようとしています。
携帯電話は、いつでもどこでも持ち運びが出来る特長があります。そのため、緊急性や正確性が必要な情報の伝達に威力を発揮します。さらに、文字データと電話回線が一体となった双方向の情報提供システム作りができるため、住民広報には新たな可能性を提供します。
また、システム作りが既存のインターネット資産(ハードウェアとソフトウェアの両面にわたる資産)を活用でき、短時間でかつ安い費用で運用できるという大きなメリットがあります。
反面、現状では送れる情報量が限られるという課題もあります。(例えばドコモのi-modeでは、i501シリーズの場合は1ページ当たり2KB。i502シリーズ・p209シリーズで1ページ当たり5KBとの制限あり)
こうしたメリット・デメリットを考慮した上で、インターネット機能を備えた携帯電話による県民への情報提供サービスを積極的に展開することは、県民の生活向上と緊急時の安全確保に威力を発揮するものと考えます。
以下、具体的に3点にわたりインターネット対応型携帯電話の活用について、ご提案いたします。
1.インターネット対応型携帯電話版のホームページを早期に公開すること 現在、以下の8県が携帯端末版ホームページの公開しています。
岩手県 http://www.pref.iwate.jp/info/imode/tel.htm i-mode対応ページを開く■ 福島県 http://www.pref.fukushima.jp/mobile/ i-mode対応ページを開く■ 埼玉県 http://www.pref.saitama.jp/mobile/index.html i-mode対応ページを開く■ 山梨県 http://www.pref.yamanashi.jp/i/ i-mode対応ページを開く■ 岐阜県 http://www.pref.gifu.jp/index_i.htm i-mode対応ページを開く■ 京都府 http://www.pref.kyoto.jp/imode/index.html i-mode対応ページを開く■ 岡山県 http://www.pref.okayama.jp/i/ i-mode対応ページを開く■ 宮崎県 http://www.pref.miyazaki.jp/i/index.htm i-mode対応ページを開く■ その内容は、県や市町村の電話番号の案内、緊急時の連絡先、各種相談窓口の案内、観光・行事の案内など多岐にわたっております。
例えば、埼玉県のホームページの構成は、次のようになっています。
◇市町村一覧 ●50音順 ◇県庁案内 ●本庁連絡先一覧 ●県の情報を知りたいときは ●都内で県のサービスを ◇観光情報 ●博物館・美術館 ●公園etc ●県立図書館 ●文化施設 ●温泉めぐり ●直売所 ●観光、交通情報案内 ◇相談窓口 ●県民相談総合センター ●日曜暮らしの相談 ●地域創造センター県民相談 ●電話相談一覧 こうした先進事例を参考に、茨城県の携帯端末対応のホームページを早期に立ち上げるべきと提案いたします。
その際には、特にDVや児童虐待、女性犯罪被害、教育などの電話相談窓口の紹介は、非常に有効であると思われます。
また、観光案内や様々な施設、行事のタイムリーな情報提供も不可欠です。
(参考例としてhttp://plaza5.mbn.or.jp/~hotline_hitachi/i/sodan.htmlをご参照ください)
更に献血情報や休日診療医療機関などの情報提供も重要だと考えます。
即時性を活かしての県内天気予報(気象注意報情報)、光化学スモッグ情報、花粉情報、交通情報、道路情報などの提供も検討すべきです。
さらに、大規模災害時の情報提供や避難状況情報の公開が出来るような体制を整備する必要があります。
2.原子力防災体制整備にインターネット対応型携帯電話を活用すること 現在、県原子力防災体制の検討の中で、住民広報用にインターネットの活用が論議されていると聞き及んでいます。
速報性、携帯性を考えたとき携帯端末対応のホームページを検討することが重要だと思います。
また、放射性物質(β線やγ線、中性子線)の空間線量をリアルタイムで掲示するシステム作りも検討するべきであると思います。
3.犯罪捜査へのインターネット対応型携帯電話の活用 県警察本部もインターネット対応型携帯端末の活用を早急に具体化する必要があると思います。
特に、重要指名手配犯の顔写真、特徴などを掲載したページを公開することは、写真、文字、電話を有機的に連携させ、携帯性に優れたインターネット対応型携帯端末の長所を最大限に活かすものであると考えます。
(参考例としてhttp://plaza5.mbn.or.jp/~hotline_hitachi/i/test_tehai.htmlをご参照ください)
同様に、行方不明者や盗難車情報の公開も効果的であると提案いたします。
以上、3点にわたりインターネット対応型携帯端末の活用についてご提案いたしました。関係部署にあっては、ご検討のほどよろしくお願いいたします。