インターネットで放射線量情報を提供へ
(新いばらき新聞2000/12/13付け1面の記事より)原子力防災対策の拡充で県は、事故時の応急対策の拠点となるオフサイトセンター(ひたちなか市十三奉行)が完成する来年度をめどに、環境モニタリングのデータをインターネット上で公開していく方針だ。12月13日の県議会・環境商工委員会(田山東湖委員長)で井手義弘委員(公明)の質問に、前田豊原子力安全調整監が答えたもので、同センターの完成と同時期のスタートを目指し、関係機関との調整を進める。
県原子力防災対策検討委員会(委員長・能澤正雄高度情報科学技術研究機構顧問)がこのほどまとめた原子力防災の見直し方針では、住民広報の拡充のため、原子力防災情報ネットワークを構築する。原子力災害に関するさまざまな情報を集約する情報集約用サーバーと住民が理解しやすいように情報を整理する住民広報用サーバーを整備するもので、緊急時に正確な情報を迅速に住民に伝えることを主眼にしている。
インターネットによる環境モニタリング情報の提供は、こうした住民広報の一環として考えられているものだが、ネットワークの構とは別に、オフサイトセンターの完成時期をにらんで先行してスタートさせる。事故時以外の日常的な空間ガンマ線などの計測結果、風速などの情報が公開される。
前田原子力調整監は「オフサイトセンターができるころをめどに、インターネットで見られるようなシステムを作れるよう、関係機機関と調整を進めたい」とした。
井手よしひろ県議が、かねてから提案を繰り返してきた、インターネットを活用した「県の総合的環境モニタリング情報提供システム」が、具体化することになりました。JCO事故の際は、リアルタイムで公開されている核燃サイクル機構のγ線モニタリングシステムが、貴重な情報提供源となり、多くの国民がその数値をもとに、冷静な判断をすることが出来た実例がありました。
参考:核燃サイクル機構の環境放射線の監視・ホームページ井手県議は、γ線・中性子線・風向・風力・気温・降水量などの基礎データをリアルタイムで提供するシステムを提案していました。