高知県・情報スーパーハイウェイ 進取の気性に富む県民性が生んだ自治体最先端の取り組み |
高知県議会の広報体制や情報公開などについて説明聴取
県議会議員情報提供システムを体験2001年5月14日、15日の両日、井手県議は県議会情報委員会(葉梨衛委員長)の県外視察で高知県を訪れ、高知県の議会の情報公開や広報策について調査を行いました。 15日午後は、情報委員会の一行と別れ、高知県企画振興部情報企画課で高知県のIT戦略について詳しくお話を伺いました。
高知県は、1997年より、国や他県に先駆けて先進的な情報化の取組みである「情報生活維新・こうち2001プラン」を、産学官民の連携のもと、総合的に推進してきました。
特に、1998年11月に開通した『高知県情報スーパーハイウェイ』は、高知県内11の市外局番ごとにアクセスポイントを設置した光ファイバー幹線網として大きな役割を果たしました。
これらにより、県の本庁・出先機関とすべての市町村のネットワーク化や、全ての教育機関がインターネットに接続されたネットワーク環境の整備がなされ、迅速で質の高い行政サービスの提供が始まりました。
★県内小中学校565校のすべてがネットワークされました。
★県内すべての市町村と広域事務組合61がネットワークされました。
★すべての県庁機関(144)のネットワーク化が完了しました。
★13ある道の駅がネットワーク化されました。
こうしたハード面での整備と相まって、高知県のIT戦略はそのソフト面での取り組みの先進性が特筆されます。
たとえば、ゴルフ場利用税の電子申告の実証実験をゴルフ場と県庁をオンライン化して行ったり(高知県電子窓口と土佐カントリークラブを結びゴルフ場利用税の電子申告の実証実験を行っています。ICカードや高知県広域認証局を活用したシステムです)、市町村と県税担当窓口を結んで県民税の電子申告システムの実験を行っています。(室戸市、安芸市と県民税の報告と受付通知をやりとりするシステムです)また、IPテレビ(インターネットテレビ)を活用してパソコンの遠隔地ヘルプシステムなどに取り組んでいます。
こうした先進的取り組みが、国の政策にも反映し、全国自治体の先駆的事例となっています。
また、ホームページの活用も県民への情報公開の視点から進んだ取り組みが数多く見られます。
その代表的な例を以下に列記します。
@知事の交際費のインターネットによる全面公開です。現在は、知事に止まらず、副知事・出納長などの三役、知事部局の局長・部長、東京・大阪事務所など出先機関の長、県立病院局長(院長含む)、企業局長、県立高知女子大学長、教育委員会、監査委員会、人事委員会、地方労働委員会など交際費が全面公開されています。
A部局別の食糧費執行状況(過去3ヶ月)やタクシーチケットの使用状況。過去3ケ月の食糧費の支出状況やタクシーチケットの使用状況までもがインターネットで閲覧できます。
B公文書の情報公開・開示請求。インターネットを介して、文書の分類や文書名などの文書情報を公開し、検索・閲覧できるシステムを構築。公開を希望する人はインターネット上で開示請求を行うことができます。開示の決定通知もメールで受け取ることができます。
C申請届け出様式のダウンロード。月に一回以上の申請がある400種類の申請届け出書類のうち、150種類以上がホームページからダウンロードできます。
D総合防災情報システム。県や市町村、消防庁、気象庁、国土交通省などの防災情報を統一して閲覧できる防災ポータルサイトが構築されています。
E念書・覚え書きの公開。副知事が逮捕された不正融資問題をきっかけに、県庁や職員が特定の団体や個人と念書などにより、特別な約束をしているのではないかとの疑念が持たれました。こうした県民の疑念を晴らし、情報公開の徹底を図るため、県庁内の念書、覚書というものを全て公開することとしました。一般県民からの情報提供も同時に呼びかけています。
F知事の日程や知事室の模様をライブカメラで実況。インパクの高知県のページでは、橋本大二郎知事の日程や知事室の実況放送(ライブカメラ中継)が流されています。
参
考
リ
ン
ク高知県のHP 高知情報スーパーハイウェイ 知事交際費の情報公開 部局別の食糧費執行状況 タクシーチケットの使用状況 公文書の情報公開・開示請求 申請届け出様式のダウンロード 総合防災情報システム 念書・覚え書きの公開 知事の日程・知事室のライブ中継