平成13年10月県議会一般質問 次にインターネット放送局の現状と今後の方向性について、理事兼政策審議監にお伺いいたします。
9月29日に行われました原子力防災訓練の模様が、県のインターネット放送局からリアルタイムで中継され、大きな話題となりました。また、議長並びに議員各位のご理解をいただき、県議会のインターネット中継も、12月議会から試行される運びとなりました。私は、このインターネット放送局を提案させていただいた一人として、今後の展開に大いに期待をしております。
今般の知事選挙において、その投票率の低さを指摘し、「低投票率は橋本県政への不信任である」といった議論を、まことしやかにされる方が一部におられます。しかし、これは極論であります。私は、県政の情報が県民に、あまり提供されていない結果ではないかと思っております。県政参画への動機付けは、幅広い情報の提供に寄るところが大きいと考えます。県域のテレビ放送局を持たない茨城県にとっては、インターネット放送局が大いに注目されると考えます。
インターネット放送局とは、ホームページから、ストリーミングという技術で動画を配信するシステムです。現状では、一般の電話回線やISDNでの接続が大多数ですので、画面も小さく画質も鮮明ではありません。
しかし、ADSLやFTTHで実現されるブローバンドインターネットが普及すれば、普通のテレビ画面程度の配信は十分可能となります。すでに岡山市では、FTTHの環境で観光情報や生涯学習番組などを配信しています。
今後、一気に県内のブロードバンド環境が進展すると想定されます。したがって、その主要なコンテンツとして県のインターネット放送局は、2、3年という短い期間の内に、重要な地位を占めると考えます。
主要な県政ニュースや知事の記者会見、県や関連機関が主催する講演会やシンポジウムの模様など、コンテンツの充実とシステムの充実を切望するものです。
また、来年開催されるワールドカップや高校総体の中継も、多くの課題があるとは存じますが、積極的に挑戦していただきたいと提案いたします。
こうした認識をふまえて、インターネット放送局の現状と今後の方向性について理事兼政策審議監にお伺いいたします。
答弁:理事兼政策審議官
インターネット放送局の現状と今後の方向性についてお答えいたします。
「いばらきインターネット放送局」につきましては、去る9月28日に運用を開始し翌29日の原子力防災訓練において、全国の自治体で初めての試みとして、4か所からの多元生中継を布いました。
また、知事の開局あいさつや、カシマサッカースタジアム・リニユーアルオープンなどの県政ニュースの映像も提供しており、開局からの3日間で、約5200件のアクセスをいただき、順調にスタートを切れたものと思っております。
10月からは、知事記者会見や観光案内などの新たなコンテンツの充実も図りまして、県内外の皆様に、県政の情報や話題を、より分かり易く提供しでまいりたいと考えております。
現状のインターネット放送局の映像は、議員ご指摘のとおり、画面も小さく画質も鮮明ではございませんが、今後普及が見込まれるブロードバンドは、一度に大容量のデータを送ることのできるものでありますので、県といたしましては、その進展と合わせまして、システムの整備を図り、将来的には、より鮮明な映像を皆様に楽しんでいただけるよう努めてまいります。
また、ご提案のありましたワールド・カップや高校総体につきましては、権利関係の問題や、激しい動きをクリアに表現できるのかという技術的な問題があるため、競技の中継は困難であると思われますが、本県を内外にアピールする絶好の機会でありますので、関連イベントなどを含めて積極的に取り上げてまいりたいと考えております。