第4回環境ホルモン国際シンポジウム(正式名称:第4回内分泌攪乱化学物質に関する国際シンポジウム・主催:環境省・後援:茨城県、つくば市)が、2001年12月15日から茨城県つくば市の筑波国際会議場で開催されました。このシンポジウムは、井手県議ら公明党茨城県本部エコジャパン会議が行った「霞ヶ浦と利根川下流域における環境ホルモン(外因性内分泌攪乱物質)の調査研究・解明を求める署名」をきっかけに、霞ヶ浦にほど近い茨城県つくば市に誘致されたものです。この署名運動は、2001年3月末から4月中旬まで、霞ヶ浦周辺の8市21町2村で展開され、総数で165,407人の署名が寄せられました。署名運動を行った市町村では、有権者数の2割以上の署名をいただきました。
15日のシンポジウムでは、冒頭に川口順子環境大臣が、「今回のシンポジウムのねらいは、1.我が国の環境ホルモンへの取組の現状を海外に発信すること、2.環境ホルモン研究の方向性を論議すること、3.地球規模の問題であると同時に身近な問題でもある化学物質への対応について意見交換することの3点である」と、挨拶をしました。
主催県である茨城県の橋本昌知事が挨拶を行った後、環境ホルモン問題を国会で最初に取り上げ、このシンポジウムの提唱者でもある加藤しゅういち参議院議員(公明党)らが来賓挨拶をしました。
その後、基調報告が行われました。基調報告は、スウェーデン・ストックホルム大学のボー・ヤンセン教授が、「POPsー残留性有機汚染物質」と題して、残留性の高い化学物質の危険性と、国際協調による製造、使用の禁止、排出削減の必要性を訴えました。
基調講演の終了後、加藤参議院議員、井手県議ら公明党茨城県本部の代表メンバーは、ヤンセン教授と懇談の席を設けました。井手県議らは、環境ホルモンの調査を求める署名に16万5000人の署名が集まったことをヤンセン教授に報告。教授は、国民レベルの運動の盛り上がりが一番大切であり、ストックホルム条約の早期採択など政治の重要性を強く指摘しました。
参考:ストックホルム条約(2001年5月)で指摘されたPBT物質
(P:残留性が高い、B:生体内蓄積性が高い、T:生体に対する毒性が高い)
アルドリン 殺虫剤 排除 クロルダン 殺虫剤 排除 ジエルドリン 殺虫剤 排除 エルドリン 殺虫剤 排除 ヘプタクロル 殺虫剤 排除 ヘキサクロロベンゼン 中間生成物 排除 マイレックス 殺虫剤 排除 トクサフェン 殺虫剤 排除 PCB 電気装置 2025年までに排除 DDT 殺虫剤 マラリア対策用のみ対象外 ポリ塩化ダイオキシン 意図していなかった生成物 生産を制限 ポリ塩化フラン 意図していなかった生成物 生産を制限