「患者負担金が高額で、バンクへの登録すら、できない患者さんもいる。ぜひ、骨髄液への医療保険の適用を!」。2003年8月7日、骨髄移植を必要とする患者関係者有志が、坂口力厚生労働相(公明党)に直接訴えました。公明党の浜四津敏子代表代行ら党女性委員会が、血液製剤と同様に「骨髄液」「さい帯血」にも「薬価」として保険点数を設定するよう申し入れた際の出来事です。 骨髄移植の患者負担金とは、医療費とは別に、ドナー(骨髄液提供者)の検査や調整にかかる費用で、患者が骨髄バンクに納めるものです。今年度から、所得税より医療費控除で9万円程度が還付されることになったものの、一般的には70万〜100万円に上るといわれ、発病で収入の道を断たれた人の中には、負担金がもとで移植をあきらめる患者も出ている実情があります。 申し入れに対し、坂口厚労相は「私は医療保険で負担する以外にないと思う」と述べた上で、「骨髄・さい帯血移植の成功率も高くなり、評価もかなり違ってきている。そこをどう考えるか、議論を積み上げていきたい」と語ったと報道されています。 坂口厚労相の指摘通り、骨髄移植などの造血幹細胞移植は血縁者間・非血縁者間を合わせ、年間約2,000例、累計で2万5000例程度(2002年度現在)が実施され、治療成績からみても、すでに“確立した医療”といえます。しかもその技法は造血幹細胞を血液バッグから静脈に輸注するもので、技法的には「輸血」に近いものです。輸血に使われる血液には『薬価』として保険点数がついています。骨髄液、さい帯血それ自体にも『薬価』がつけば、患者負担も軽減できるはずです。また、骨髄バンクの財政状況は現在、移植実績が増えるほど赤字が増える財政構造になっていま。骨髄液に相応の保険薬価がつけば、その収益だけでバンクの運営も可能になります。白血病など血液難病患者の安定した治療体制の確立のためにも、一日も早い保険適用が望まれます。 茨城県内でも、骨髄バンクを支援するいばらきの会(会長:牛島英二さん)が、衆参両院議長に対する署名運動と県や市町村議会に対する請願活動を活発化させています。井手よしひろ県議ら公明党県本部では、こうした活動に全面協力をしています。県議会、水戸市、日立市、つくば市では、公明党会派を中心として与党会派と連携し、請願を採択し国への意見書を提出するよう取り組む方針です。 |
【趣旨】
【請願項目】 平成15年8月21日
住所 茨城県鹿島郡旭村造谷605 くるみ屋内 氏名 骨髄バンクを支援するいばらきの会 会 長 牛 島 英 二 |