ウミウの捕獲場所の再築完成
全国の鵜飼い開催地からの熱い支援を受け
1年4ヶ月ぶりに捕獲再開
完成した鵜捕り場と鳥家を俯瞰した写真全国11箇所の鵜飼い開催地にウミウ(海鵜)を供給する伊師浜海岸のウミウ捕獲場(日立市十王町)が、2004年10月19日、再建されました。
完成したウミウ捕獲場は、海面から12メートルの高さの崖を削り、鉄骨で補強された約360平方メートルのコンクリート製のテーブル状の平地に、こもで鳥屋(とや)と呼ばれる小屋を作られています。小屋の中に沼田弘幸などの捕獲人が身を隠し、渡りで疲れて休憩するウミウを捕らえる仕組みです。
既に、鵜飼開催地から41羽の注文があり、捕獲場崩落に伴い中断していたウミウの捕獲が約1年4ヶ月ぶりに再開されます。
(写真右:鵜捕り場の完成見学会で懇談する橋本昌県知事と鵜捕り名人の沼田弘幸さん)参考:鵜捕り場再建の経過(詳細)
2004年10月〜05年5月までに、40羽のウミウの捕獲に成功しました。当初、コンクリート製の鵜捕り場に、ウミウが近寄らないことも心配されましたが、杞憂に終わりました。40羽のウミウの内、37羽が鵜飼いの開催地に送られ、3羽はおとりの鵜として沼田さんのもとで飼われています。
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鵜捕り場再建までの経過 平成15年6月19日
高波による浸食のため、ウミウ捕獲場崩落崩落当初は、再建のための費用の捻出が最大の課題でした。再建には5000万円近い巨費が必要とされ、個人の生業として細々と続けられていたウミウの捕獲に、公的予算を投入すること自体にも疑問を呈する意見もありました。平成15年9月4日
福岡県杷木町で開催された「全国鵜飼サミット杷木大会」において、崩落状況を報告<沼田さんが個人の生業として続けてきた「鵜捕り」を十王町と全国の鵜飼い開催地が協力して、より安定的なウミウの供給を目指し、捕獲場の維持管理や事業後継者の育成を主な業務とする「ウミウ捕獲技術保存全国協議会」の設立が決まりました。鵜捕り場の再建に向けて具体的な一歩がしるされました。11月には、岐阜市の細江茂光市長、鵜匠の代表山下準治さん関市の収入役、犬山市の収入役、十王町の和田浩一町長ら18名が、茨城県の橋本昌知事を訪ね、積極的な県の支援を要望しました。12月の岐阜市議会本会議で、矢島清久議員(公明党)が細江茂光市長にウミウ捕獲場再建について質問しました。細江市長は、「日本の伝統文化である長良川の鵜飼いを途絶えさせないためにも、最大限の努力をしていきたい」と答え、「ウミウ捕獲場再築にかかる対策会議」を12月22日に開催することを表明、開催地も応分の負担を具体的に検討することを公式に認めました。平成16年2月10日
ウミウ捕獲場再築及び捕獲技術保存協議会が設立ウミウ捕獲場再築及び捕獲技術保存協議会の会長には和田浩一十王町長(当時)が就任。4500万円かかるとみられる再建費用は、鵜飼開催地が3000万円を負担。残り1500万円は、捕獲地の十王町と県が負担することになりました。平成16年2月16日
ウミウ捕獲場再築及び捕獲技術保存協議会が茨城県橋本知事に支援を要請要請を受けた橋本知事は、県も費用負担に応じることを承諾し、無事故の安全を和田会長らに要望しました。平成16年4月1日
日本シビックコンサルタント(株)と実施設計業務契約を締結平成16年6月18日
国土交通省まちづくり交付金事業が内示「十王町文化観光拠点地区」として、「ウミウの里づくり」と連携した魅力ある文化観光拠点づくりを行います。ウミウ捕獲場整備や集落内道路整備を、2004年度から08年度の5年間で、1億9800万円の交付金を受けます。この事業によって、周辺道の路の整備やウミウ捕獲の様子を映像によって見学者に見られるようにします。平成16年6月21日
(株)熊谷組とエ事請負契約を締結平成16年10月19日
ウミウ捕獲場再築工事が竣エ