Copyright Yoshihiro IDE (e-mail:y_ide@jsdi.or.jp) 最終更新日:1997/MAR/17
井手県議の東海村消防本部への照会により、今回の爆発事件では、動燃東海事業所への119番通報が30分以上遅れていたことが正式に確認された。
以下、東海村消防本部の活動報告を掲載します。
東海村消防本部の活動報告火災発生概要発生日時 平成9年3月11日10時08分頃 発生場所 東海村村松4−33 動力炉・核燃料開発事業団東海事業所 再処理工場アスファルト固化処理施設 地上4階地下2階 延床面積4031.111u 覚知時刻 3月11日10時40分 出 場 3月11日10時58分 現場入室 3月11日13時34分 退 出 3月11日13時43分 帰 署 3月11日15時07分 出場車両及び人員 連絡車1台(4名)
発生施設の概要 この施設は,再処理工場から発生する放射性廃液のうち,低レベル廃液を廃棄物処理工湯で処理し濃縮廃液となったこれらの低レベル放射性濃稀廃液とアスファルトを加熱混合,脱水し,安定なアスファルト固化とする施設である
活動概要 10時40分 動燃より,アスファルト固化処理施設内のアスファルト充填室で火災が発生したが水噴霧にて消火した,10時22分に鎮火している内容での事後通報。 10時58分 調査班出向 11時08分 現場着(現場の情報収集を行う。) 施設内の状況を作業員から録取する。 「アスファルトと廃液をエクストルーダにより混合させ,ターンテーブル上のドラム缶に充填する作業を行っていた,このターンテーブルには数本のドラム缶が乗っていたが,この中の1本よりカメラのストロボのような光が見えた,次の監視窓より見ると別位置のところのドラム缶1本より火柱が見えた,その後上司と2名で水噴霧のパルプ操作をし消火を行い,火が見えなくなった時点で退避したとのことである。」 この間,火災のあった湯所への三名の入室を求める。 動燃側,協議の結果一名の入室許可がでる。 13時34分 消防職員1名・動燃職員2名計3名が,現状状況把握のため現場入室,空気呼吸器,防護服を着用する。 現場1階セルの監視窓より覗き込むと,中はまっ暗で火災がこの中であったと言われなければわからない状況である,火炎は見られない,ドラム缶の状況等も一切わからない状況であった。 13時43分 退出 14時58分 セル内への立入はできず,まっ暗でなにも見えない,火災の概要などを確認する状況ではない,目視できる範囲での発炎は認められない,動燃側の鎮火しているとの事後通報を考慮し現場を引揚げる。
爆発発生概要発生日時 平成9年3月11日20時04分頃 発生場所 東海村村松4−33 動力炉・核燃料開発事業団東海事業所 再処理工湯アスファルト固化処理施設 覚知時刻 3月11日20時41分 出 場 3月11日20時55分 現場到着 3月11日21時06分 帰 署 3月12日 4時34分 出場車両、資機材及び人員 消防車1台(5名) 指揮車1台(5名) 連絡車1台(1名) 防護服・サーべ−メーター・アラームメータ
活動概要 20時41分 動燃東海事業所より,第3低放射性廃液蒸発処理施設から爆発音が出て,トビラが破損し廃棄搭からヨウ素が出ている,火事かどうかわからないとの通報を受ける。 20時55分 防護服・サーベーメーター・アラームメーター等を積載した消防車1台(5名)出動する。 21時06分 動燃到着 21時41分 署長以下5名調査に出向 21時58分 動燃到着 22時20分 現場報告 第3低放射性廃液蒸発処理施設のトビラが破損,又アスファルト固化処理施設のガラス破損した,この両施設の中に入ることはできない。 22時33分 消防車再処理管理棟に移動 22時49分 アスファルト固化処理施設の内部に,動燃職員進入ビデオ撮影する。 22時50分 動燃がモニタリングを開始した。 3月12日 1時20分 動燃総務部長より,3回目の施設内進入の際に消防署員2名を同行する予定との説明。 3時00分 撮影されたビデオにより,施設内の状況を確認。 3時30分 室内の排気を止めてあるため,室内汚染が高く消防隊員の入室困難。 4時10分 施設内入室者からの情報収集,アスファルト充填室で火煙等の確認は認められない。 4時34分 帰署 |