平成10年6月4日、摂南大学薬学部・宮田秀明教授は、日本環境化学会の第7回環境科学討論会で、茨城県新利根町の竜ヶ崎地方塵芥処理施設の周辺住民の血液脂肪中のダイオキシン濃度調査の結果を発表しました。
摂南大学宮田教授が学会で発表 それによると、最高値を示した女性の場合、463pg-TEQ/g脂肪を記録した。この数値は、平成10年1月に埼玉県所沢市の調査での最高値(29pg-TEQ/g脂肪)の16倍に及ぶ高い濃度である。
尚、一般的には日本人の血中ダイオキシンの濃度は、20pg-TEQ/g脂肪程度であると言われている。
宮田教授の発表要旨
平成8年3月に、竜ヶ崎塵芥処理場の2km以内の風下に居住する住民60名から血液を採取。現在、分析中である。今回(平成10年6月)、その内18人分の分析結果を報告した。
性別
件数
平均年齢
平均値
pg-TEQ/g
脂肪最小値
pg-TEQ/g
脂肪最大値
pg-TEQ/g
脂肪備 考
男
13人
45歳
81
34
200
50以上は14人
女
5人
46歳
149
22
463
100以上が4人
男性 女性 年代 測定値 年代 測定値 40 200.0 30 463.3 40 102.0 40 136.6 30 98.9 50 76.0 40 94.1 70 47.5 40 83.9 30 21.6 20 81.2 60 80.3 30 69.7 50 56.9 50 53.5 40 49.2 40 46.9 40 34.2 平均値 80.8 平均値 149.0 標準偏差 80.6 標準偏差 106.3
参考:各地域の血中ダイオキシン濃度
調査年度 場所 調査対象 平均
pg-TEQ/g脂肪最高
pg-TEQ/g脂肪1998/4 所沢市 35人
8.21
29
1994 福岡県 4人
28.8
1996 ドイツ 180人
16.5
1996 アメリカ 100人
27.2