高齢者福祉への投資は経済的効果があるか?

 Copyright Yoshihiro IDE (e-mail:y_ide@jsdi.or.jp) 最終更新日:1998/July/14  


高齢者福祉への投資は、他部門(建設・土木など)に比べて経済効果が高い。

茨城県福祉部では、平成9年3月に「高齢者福祉の充実がもたらす経済的効果に関する調査研究」をおこないました。この調査によると、茨城県老人保健計画の達成に必要な投資額を、平成8年度から11年度の4カ年度に、1227億8300万円と試算しました。

この投資額を、茨城県の産業連関表を元に分析をした結果が、以下のようになりました。

  投資総額 内  訳 波及効果 雇用誘発数
(1)老人保健計画達成に必要な投資 1228億円 建設部門(649億円)
施設運営費(579億円)
1862億円 12270人
(2)福祉部門への投資 1228億円   1902億円 16750人
(3)建設部門への投資   1228億円   1827億円 8280人

(2)は、(1)の投資額(1228億円)を全て高齢者福祉に投下した場合の試算(施設の建設には投資しない)
(3)は、(1)の投資額を全て建設部門に投資した場合の試算
この研究の詳細は、茨城県福祉部高齢福祉課高齢化対策企画室にお問い合わせ下さい。

福祉部門への投資効果の特色 建設部門への投資効果の特色
  • 雇用誘発効果が大きい
  • サービス産業への波及が高い
  • 効果が地域内で発生しやすいので地域への利益配分が行われやすい
  • 投資が形に残りにくく、実感しづらい
  • 部門内に特化して影響を及ぼす
  • 投資が自己完結型で、継続性・波及性に乏しい
  • 地域外への移出率が高い
  • 投資が形として残るため、実感しやすい



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