◇2016年8月22日、台風第9号に関する記録

　東経140度線に沿って日本の南をまっすぐ北上してきた台風第9号は、22日12時30分頃に千葉県館山市に上陸しました。その後、向きをやや東寄りに変えて北上を続け、18時には茨城県常陸大宮市付近を通過して、21時には福島県相馬市付近へ進みました。台風は中心付近に渦巻き状の雨雲を伴っていましたが、日本の東の高気圧から流れ込む湿った空気の影響で中心の北側から西側に発達した雨雲がありました。このため、台風の西側に当たった東京都から神奈川県及び埼玉県では、22日の降水量が200mmを超える大雨となりました。一方、茨城県の沿岸部は、発達した雨雲の少ない台風の東側に当たったため、降水量は少なくなりました。日立市役所における22日の降水量は36.5mmで、先週17日の台風第7号による降水量74.5mmの半分程度でした。ただ、山間部は東寄りの風が山にぶつかる形となったため、沿岸よりも降水量が多くなり、西部支所では日降水量が91.5mmになりました。

　日立市役所では、台風が房総半島に近づいてきた9時頃から北東の風がしだいに強まり、14時00分には最大瞬間風速13.8m/sの北東の風を記録しました。その後、風向が南東から南、南西へと変わっていくとともに、風はやや弱まりました。しかし、台風が日立市の西を通過した18時過ぎから南西の吹き返しの風が一時的に強まり、19時01分に最大瞬間風速27.2m/sの南南西の風を記録しました。その後、風は急速に弱まり、台風が相馬市付近へ進んだ22時前には瞬間風速は10m/s以下になりました。今回も、市内の観測地点の中では日立市役所が最も風が強くなりました。ただ、沿岸部の地点でも19時前に一時的に風の強まる時があり、最大瞬間風速が20m/sを超えました。

　※降水量は、22日01時〜24時までの合計。

　●8月22日の1時間降水量と海面気圧の推移（日立市役所）

　●8月22日の風向と風速の推移（日立市役所）

　●8月21日と22日11時の気象衛星可視画像

　●8月22日11時00分の降水レーダー図と11時のアメダスによる降水量の分布

　●8月22日15時と19時のアメダスによる風の分布

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作成日 2016/09/1４
名前 日立市天気相談所