薬害エイズを考える

 Copyright Yoshihiro IDE (e-mail:y_ide@jsdi.or.jp) 最終更新日:1996/SEP/15

 9月13日に開催された茨城県議会福祉・衛生委員会で、井手よしひろ県議は、県の非加熱製剤によるエイズ薬害の実態について、県執行部の姿勢を質した。
 その際、井手県議は、厚生省の「非加熱血液凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査」を公開し、情報公開の推進と徹底した調査を強く要望した。
 以下、その厚生省資料の概要を紹介する。

非加熱血液凝固因子製剤による非血友病HIV感染に関する調査について

(第2次報告)

調査方法、期間及び進捗状況

@把握した全医療機関による実態調査

調査票を都道府県・指定都市を通じて医療機関に直接配布した。

配布に当たっては、都道府県等の担当者から調査の目的等趣旨を医療機関に説明し、調査票に回答してもらう方法をとった。

なお、調査票は、医療機関から直接厚生省に送付してもらった。

A調査項目

・非加熱の第\因子製剤と第[因子製剤の受け入れ状況

・薬剤管理記録の状況

・カルテの保存の状況

・患者への輸注の有無

・HIV検査の実施の有無

・輸注の有無の確認方法

・輸注された患者の状況等

B使用の有無の確認方法

薬剤管理簿等で非加熱血液凝固因子製剤の輸注の有無を確認し、輸注患者についてカルテを調査する。カルテによる確認ができない場合は、他の記録や医師からの聞き取り調査等により確認する。

カルテ等で輸注の有無が確認できない場合の調査対象期間は、昭和53年を開始年度、最後に非加熱血液凝固因子製剤が納入された時点より2年後を最終年として確認する。

C対象疾患

血液凝固系には、第T因子から策]V因子そのほかの凝固因子があり、血友病とは、第Z因子と第\因子の活性が先天的に欠乏しているために、出血傾向を呈する疾患であって、第[因子の欠乏によるものが血友病A、第\因子の欠乏によるものが血友病Bである。

先天性凝固障害の約90%が血友病であるが、このほかにも第[因子、第\因子以外の凝固因子の先天的な異常があり、血友病類縁疾患と言われている。

本調査では、血友病類縁疾患の本態及び治療法の類似性を考慮して血友病と同様の扱いとし、本集計の対象となる疾患から除外した。

なお、本調査において報告された血友病額縁疾患のHIV感染については、「HIV感染者発症予防・治療に関する研究班」(主任研究者:山田兼雄聖マリアンナ医科大学名誉教授)に報告を行っている。

D調査票の回答状況(7月25日現在)

・第\因子製剤調査対象1271施設中、1213施設から回答。(回答率95.4%)

・第[因子製剤調査対象1816施設中、1672施設から回答。(回答率92.1%)

  


非加熱製剤によるHIV感染に関する調査の索引
調査の概要調査対象血液製剤調査方法と進捗状況第\因子製剤調査結果概要第[因子製剤調査結果概要投与患者の実態第\因子製剤都道府県別患者実態第[因子製剤都道府県別患者実態

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