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●レースの目的は主催者毎に違いがありますが、日本の場合、賞金の出るプロのヨット・レースは殆どありませんので、地元の普及や乗り手のレベル向上、親睦又はアフターに重点を置いている時もあり、殆どがボランティア運営となっているので、レース参加者も運営に協力するようにしましょう。
●筆者も最近はヨット・レースには入れ込んでいませんが、時々はレースに参加して船自体の走りや如何に走れば決められたコースを効率よく走れるかをチェックする意味で参加しています。普段のセーリングでは決められた場所にピタッと止まり、その場所から走り出して効率良く走ると言った事を必要としない為にセーリング・テクニックが上がっているのか、落ちているのか判断できないと言ったことがあります。普段、楽しんでセーリングしている場合でも天候の急変や事故があった場合に早く戻りたい、又は、風が強い時にある場所に止めたいと言った事が出てくるので、前もってセーリング・テクニックを身に付けておく必要性があるかと思います。
●競技に関心のない方でもレース等でデッドヒートに直面すると真剣になるので、ローカル・レース等の参加により得られる収穫は、次のようになるかと思います。
・現在の艤装状態で、乗っている艇の性能が出ているかのチェックが出来る。
・普段セーリングをしていて、気付かないセーリング・テクニックを発見する可能性がある。
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●ここでは、レースに参加する為の最低限知っておきたいルールを紹介します。
・一般に行われているレース・コースはオーソドックスなオリンピック方式が使われています。下図のように正三角形になり、回り方は左回り(反時計回り)です。
・実際に行われているのは、クローズホールドのコースを1レグ(1レグとはマークとマーク間を言います)短縮して、上マーク(風上に設定されたマークで、番号は1です)と下マーク(風下に設定されたマークで、番号は3です)の中間付近にスタートライン及びフィニッシュラインを設定し、共用して使用されます。もう一つのマークは上マークと下マークの中間より90度方向に設定され、このマークはサイドマーク(番号は2です)と呼んでいます。
・走り方は、スタート後ー1−2−3−1−3−フィニッシュの順にマークは常に左舷(ポートサイド)に見て回航します。下図を参考にして下さい。
●スタートからフィニッシュ迄の走り方については、当日帆走指示書が配布されるのでその指示書に従って走る事となります。具体的にどのように運営されるかを順を追って説明して行きます。主に使われる旗は、下図のイラストを参考にして下さい。
●出艇申告、帰着申告は忘れずに、決められた場所へ申告しましょう。忘れた場合は失格になります。
★以下は、本部船(海上本部とも言います)により運営されます★
◆スタートについて、連絡事項もなく予定通りスタートする場合。
・スタート、5分前に音響信号と同時にクラブ旗又はクラス旗その他指定された旗が上がります。
・スタート、4分前に音響信号と同時に国際信号旗のP旗が上がります。
・スタート、1分前に音響信号又は、音響信号の長音と同時に国際信号旗のP旗が下ろされます。
・スタートは音響信号と同時に上がっているクラブ旗又はクラス旗その他指定された旗が下ろされます。
”旗が音響信号よりも優先します”
▼予定通りスタート出来ないため、スタート時間が延期される場合は音響信号と同時に回答旗が上がります。その後、音響信号と同時に回答旗が下ろされた場合はスタート6分前となり、あとは上記のスタート手順通りです。
▼早過ぎたスタートをした艇があった場合、スタート信号後音響信号と同時にX旗が上がるので、自艇だと気が付いた場合は、正しくスタートした艇の妨害をしないようにスタートラインの内側に戻り再スタートをします。
▼本部船が確認できないくらいに多くの艇が早過ぎるスタートをした場合。
・ゼネラル・リコールとなり、音響信号を連発すると共に第一代表旗が上がります。
・この場合は、ラウンド・ザ・エンド・スタートとなり殆どの場合はスタート1分前にレース・コース(本部船のマストとリミットマーク間とその延長線及び本部船のマストと上マークとを結んだ線の内側エリア)に入ると違反となります。この場合の違反は失格となります。
・再スタートは音響信号と共に第一代表旗が降りた6分後で、上記、スタートの通りです。
▼コース短縮の場合、音響信号2声と共にS旗が上がり、審判艇又はマーク艇より指示がある。
☆ミーティング(行き合い船)した場合は、前ページ(index10.htm)のセーリング・ルールによります。
☆サイドマーク(番号;2)や下マーク(番号;3)回航でオーバーラップ(重なっている時)している場合。外側の艇は内側の艇が回るだけのルーム(空間)を開けてやる(下図参照)。
☆他のレース艇との接触により違反した場合、他のレース艇の妨害をしないように続けて720度回転することにより失格を免れる。
☆マークタッチした場合、他のレース艇の妨害をしないような場所で360度回転することにより違反から免れる。
主に使われる旗の種類
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クラブ旗の一例
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P旗(スタート4分前)
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回答旗(スタート延期)
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X旗
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第1代表旗
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S旗
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