★★ 出 艇 ★★


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  出艇前の準備 

●乗り出してからの艤装の不備は、余裕のない初心者にとっては困難となるので、艤装のチェックは忘れずにやりましょう。

●艤装のチェック、コントロール・シートは調節できるかどうかやスピンネーカー装備艇はアップ・ダウンに支障がないかを確かめる。

●陸上で艤装する以外の艤装品(センターボード、ラダー)は揃っているかも確かめる。

●ドレンプラグ(キングストン)、ハッチカバー(スカッパー)、セルフベーラー等はきちんと閉まっているかを確認する。

●乗員が身につける装備は、着用しているか、ライフ・ジャケットは必需品です。


  砂浜やスロープからの出艇 

艇を浮かべ膝くらいの深さになったら、センターボードの前側・後側を確かめてセンターケースのスロットへ差し込み、センターボードを中間で止める為や流失防止にセンターボード上部にあるフックにショック・コード等を適度に張力をかけて引っ掛けます。次に、ラダーをセットしますが、必ずホース・トラベラーの下側になるようにラダー・ブレード又はティラーを前方又は後方から差し込み、艇体のトランサムに付いているピンドルのピンとラダーヘッドの穴を合わせて上から差し込み、沈したときの抜け防止用ストッパー(板バネ)がない場合はラダーヘッドについている松葉ピン等をピンドル・ピンの穴に横から差し込みます。センターボード、ラダー共に完全に下ろしきれない迄も、極力下ろすようにします。正確に風向を確かめどのように走っていけばスムーズに出ていけるかをシュミレーションします。ランニング(陸風)やアビームの風ですと後ろから押される感じで真っ直ぐに出て行けますので、流す程度に走り、センターボードやラダー(ラダー・ブレードを指します)を完全に下げても水底に接触しない程度の深さになったら風上に向けて止めた上で、ラダーを下げる為のダウンロープを引いてラダーを完全に降ろし、帆走中にスピードが出て水圧が掛かっても上がらないように張力を掛けクリートします。センターボードは走る方向によって差し込み深さを調整します。その後、全速で走るようにします。強風以下だと、場所にもよりますがアビームやランニングは楽に出て行けると思います。
慣れていない初心者が難しいのは、沖から吹いてくる風で、即、クローズホールドで走らなければならないことです。それにはセンターボードを半分以上出せる深さまで船を出し、ラダーは完全に下ろせない迄も出来るだけ下げるようにした上でダウンロープを仮止めしておきます。次に、風の方向を的確に見てどちらのタック(スターボードタック又はポートタック)で走れば短い距離で陸から離れるかを判断して船の方向(風上に対して45度程度)を決めます(下図を参照して下さい)。その後セールを引き込むとヒールしますのでこの状態で押し出すようにして、乗り込むと前進しますので、出来たら、走りながら深さに応じてセンターボードを下に押し込んで行きます。センターボードとラダーを一杯に下ろした時、底に接触しない余裕のある深さ迄は全力で走らずに行き、一旦、風上に向けて止めセンターボード、ラダーを完全に降ろし、ラダーはスピードが出た時、水圧によって上がらないように張力をかけてクリートし、その後、準備が出来たら全速で走るようにします。

タックの違いによる、沖出しの差

タックの違いによる・沖出しの差-イメージ

  桟橋からの出艇  センターボードとラダーの取り付けは砂浜からの出艇と基本的に同様です。

桟橋から出艇の場合においても、浮かべる前に風向を確かめ、両側に桟橋がある場合は風上側の桟橋へ浮かべ舫った上でセンターボードやラダーを取り付けますが、この桟橋から出てどのように走って行けばスムーズに出て行けるかを、この時点でシュミレーションをしておきます。
注意点として、コンクリート等で出来ているスロープで、普段水中にある部分は水草や藻等が有り濡れている場合は非常に滑りやすいので注意しましょう。出来たら船台等を使って押し出しましょう。水の中に入らなければならない場合は重心を滑って行く方向へ掛け、決して引き腰にならないようにしましょう。
艇を水に浮かべたら、一人は桟橋にいて船を押さえて、他の一人は船に乗り込み帆走できるようにセンターボード、ラダーを取り付けます。
センターボードをセンターケース・スロットに前後を合わせて差し込み、マスト基部に付いていて輪になっているショック・コードをセンターボードの上側に付いている黒いプラスティック・フックに掛ける。
ラダーの取り付けはホース・トラベラーの下側になるように下から船体後部に出し、船体後部のトランサムに付いているピンドル(ステンレス・ピン)とラダーヘッド(アルミ金属部品)にある2個の穴を合わせて差し込む、チンした場合のラダー脱落防止用に板バネが船体に付いていない場合はラダーヘッドについている松葉に似たピンをピンドルに開いている穴(上下どちらか)に差し込む、次に、ティラー(舵棒)の下にラダー・ブレード(舵板)引き下げようのロープがあるので引いてラダー・ブレードを完全に下ろし、更に、スピードが出て水圧が掛かったとき上がらないように張力を掛けてティラーに付いている黒いプラスティックのジャム・クリート(ワンタッチで止めたり外したりが可能)に1回転回して食い込ませる。以上で艤装は完了です。
出艇する場合、周囲に船が繋がれている場合は、なみ舵や逆ジブを使ってバックしてバウを出ていく方向へ向けます。その後、走る方向に合わせてセンターボードやセイルを調節し走り出します。

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